先日の名人戦第3局の解説会に行ったとき、
お客のひとりの、常連のおじいちゃんと話をする機会がありました
正確な年齢は忘れたましたが、80歳を過ぎている人です
このおじいちゃん、今でも組合の役員を現役でやっているのだそうです

おじいちゃん「あんた、よく解説会に来てるねえ」
私「あ、はい これが趣味なもんで」
おじいちゃん「ここは千円で一日おれるからねえ パチンコ屋やったら、10分もたへんで」
私「ははは」

(右手でタバコに火をつけながら話すおじいちゃん)
おじいちゃん「わし、前に脳梗塞になってなあ、後遺症で左手が動かんのや」
私「え!そうなんですか」
おじいちゃん「フラッとなって倒れたとき、すぐそばに病院があってな、それで病院にすぐ行けたんで、よかったんや」
私「ええー、そうだったんですか 脳梗塞、中原名人もなりましたよね でも、歩けるのはよかったですね」
おじいちゃん「そうやで、歩いてここに来れるだけでもな けど、それから将棋は弱くなったなあ 将棋は自己満足でやってるだけやな せやけど、それでええと思っとる」

そこから、話がいつしか、太平洋戦争の頃の話になっていきました
おじいちゃん「徴兵検査があるやろ、わしは背が低い、という理由で落ちたんや」
(このおじいちゃん、たしかにかなり背が低く、140センチないかもしれません)
おじいちゃん「それで、徴兵検査に落ちたというだけで、周りのみんなから非国民扱いやで、背が低いのなんか、自分じゃどうにもならんがな」
私「ええー」
おじいちゃん「兵隊の訓練があるやろ、それで、急な土手を登るんやけど、土手の上で上官が待ち受けてて、蹴り落とすんやで 上官は剣道何段、柔道何段とか、そういうやつや かなわんで」

さらに話は続きます
おじいちゃん「それで、わしの兄貴は、わしと違って背が高くてなあ 天皇陛下の護衛をやってたんや わしは共産党員やったから、兄弟ケンカが絶えへんかったで」
(これは厳しい兄弟関係ですね・・・)
おじいちゃん「戦争が終わったときは、ほっとしたな」
私「戦争の頃、今みたいな、平和な世の中になると思いましたか?」
おじいちゃん「いや、それは思わんわ やっぱり戦争はイカンわ、戦争はな」

今は今で、今なりの問題がありますけど、戦争になってしまったらね・・・
お年寄りの人は、誰しも戦争で何らかの体験しているんですね 

解説会の開始前の、ほんの15分くらいでしたが、貴重な話を聞かせてもらいました