第17期 銀河戦
本戦Eブロック 9回戦
堀口一史座七段 vs 阿久津主税七段
対局日: 2009年4月2日
解説:中田 功七段
聞き手:貞升 南女流1級
記録:井道千尋女流初段

20年度の成績は、シーザー12勝16敗 阿久津35勝15敗 
2人の対戦成績は、シーザーの2-0

解説のコーヤン「シーザーは居飛車の正統派、阿久津はオールラウンドプレイヤー」とのこと

先手シーザーで居飛車、対して阿久津は角道を開けた後、
なんと9筋の端歩をいきなり2手も突いたではないか
コーヤン「最近はよく指される」とのこと 自分はほとんど見たことが無いので、びっくりだ
冷静になって見てみると、4手目△3三角戦法と、同じような感じだ

シーザーは角交換から敵陣に角を打ち込み、飛車も切り、いきなり大乱戦になった
シーザー、いつもどおりのノータイム指しだ これが研究手順らしい
コーヤン「一番激しい変化になりました」
聞き手の貞升「中田先生は、こういう将棋は指されないんですか?」
コーヤン「研究しないで指すわけにはいきませんのでね(笑)」

ところが、研究手順のはずのシーザーの手が、止まった
敵陣に打ち込んだ角で一気に勝負をかけるはずが、
いざ実戦で阿久津に対応されてみると、攻めが続かないようだ
ここはコーヤンが後手の受け方の解説をしてくれた わかりやすく、さすがコーヤンだった

シーザーの馬と角が釘付けにされ、阿久津は悠々と玉を美濃囲いに囲うことに成功
最初の端歩突きが活きて、飛車も△9二飛~△9四飛と見事に使えた
阿久津「序盤はうまくいった、これ以上ない展開だった」

このまま阿久津が押し切るだろう、と思って自分は見ていた
どう見ても、そういうムードだ
▲5五馬~▲7四桂の美濃囲いに対するいわゆる「吊るし桂」の筋があるが、
コーヤン「阿久津は優勢だと思っているはずなんで、こういう勝負手は与えないでしょう」と
言っていたら、なんと阿久津は自らその変化に飛び込み、吊るし桂の勝負手を与えた!!
こ、こわー

局後、阿久津「吊るし桂の勝負手を与えるのは、なかったです
 頭に血がのぼって・・・」と反省していた
さらに、そこから阿久津は突っ込んで攻め合いを選んだ
阿久津「読みきっていないのに、相手に金を渡す手はなかった」

ここから局面は一気に複雑になった
感想戦でも検討されたが、端で玉と玉が接近して向かい合い、香車で空き王手の筋があり、
お互いに持ち駒がたくさんで、猛烈に難解だったとのこと ひえー
でも、コーヤンを含めた3人は、嬉々としてこの難しい変化を色々検討していた
さすがにプロだった 難しい局面を検討するのが好きなんだなー(^^;

結果は、なんとか阿久津が逃げ切った 序盤で時間を使ったシーザー、ずっと秒読みで苦しかったか

自分にとっては、終盤はもう置いておいて(笑)、後手が最初に端歩を2手突くのも、
今は有力な作戦なんだなあ、まったく将棋の戦法は広い、と思った一局だった