第17期 銀河戦
本戦Aブロック 最終戦
三浦弘行八段 vs 行方尚史八段
対局日: 2009年4月30日
解説:森下 卓九段
聞き手:山口恵梨子女流1級
記録:野田澤彩乃女流1級

20年度の成績は、三浦18勝16敗 行方18勝16敗 2人の対戦成績は三浦の5-4

解説の森下「三浦は居飛車、振り飛車、両方指す、勝負に辛い、三浦流の独特の将棋を指す
  行方は本格的な居飛車党、粘り強い将棋で、うっちゃりが多い」

先手三浦で、相矢倉模様から、急に戦いが始まり、力戦になった
三浦は研究範囲だったのだろう、ノータイムでどんどん指していったが、
どうも研究に穴があったようだ 
形勢をちょっと苦しくしてから時間を使い出した
三浦は巧妙な勝負手を放ったものの、その後また悪くし、最後は大差で負けた

森下の解説はバツグンにわかりやすかった 定跡形ではないのだが、矢倉風だと、
こうも森下は的確に手を説明できるのか、という感想だ
JT杯で2連覇しただけあって、森下の底力はあなどれないと再確認した
以前、「野月相手に横歩を取るな」という格言を勝手に作ったが、
「森下相手に矢倉を指すな」という格言があってもおかしくない

三浦は負けはしたが、▲7一銀と▲1五角の組み合わせの勝負手、これは魅せた
こんな遠く離れた、銀打ちと端角のコンビネーション、めったに見れるもんじゃない
よく思いついたものだ

さらに、感想戦で、終盤についての検討になったときは、
森下「こうやったらまだ難しかったんじゃないですか」
行方「そうですよね」
三浦「それは自信がない」
こういうやりとりが3回くらい見られた
自分の指した手を絶対に曲げなかった三浦、面白い
本譜は最後は大差負けになったのだから、認めてもいいようなもんだが(^^;

途中の雑談で、三浦のエピソードが聞けた
聞き手の山口「三浦八段は普段はどんな方なんですか」
森下「それがよくわからないんですよー 有名なエピソードがありまして、
 昔、米長道場で、夏場に庭で雑草刈りをすることになったんですよ
 そしたら、三浦さんは草取りしながら、詰将棋を解いているんです、
 片手に詰将棋の本、片手で草取り(笑)」

また対局中、森下「限られた狭い局面で戦うのが三浦流、大山15世名人は逆で、
 局面を広くしていた」という表現があった 

聞き手の山口女流は、今回もやっぱり面白かった
前局では、師匠の堀口弘治七段を「サイボーグ」と三連呼した17才の子だ
山口「ゆうれい角ですか」
角が端に飛び出したとき言ったのだが、そんな言葉、よく知ってるね
山口「三浦八段は、▲5二角に全てを賭けた?」
なんか、言い方が面白いんだよね 
声の質も独特だ(NHK講座の中村桃子女流とタメを張る感じ)
たくさん質問していたわりに、うるさく感じなかったし、「何かすごいことをしゃべるんじゃないか」と
ハラハラする期待感をもたせてくれる 今後、個人的に注目だ(^^;