<第59話>
馬島「勝負だろ? 勝ちゃ 何でもいいじゃん」
飛鳥田「でも あれ(ゲーム機の使用)は助言の一種で 反則だよ」
馬島「助言? 誰も何も“言”ってないのに? 英語の試験だって 辞書持ち込みOK あるんだぜ
 参考資料持ち込んで 何が悪いんだよ 将棋ってそんな ちっぽけなもんかい?
 もっと大らかになろうよ」

(息を大きく吸い込んだ飛鳥田)
飛鳥田「てめぇなんか 将棋指す資格 ねぇんだよ!! 二度と顔見せんな!!」

ついに飛鳥田君、ブチ切れました!!すごい形相です!!

飛鳥田“──って言えたら どんなに楽か・・・ 団体戦でらんなく なっちゃうし・・・”

ブチ切れは、幻でした(^^; けど、マジでこの馬島君、どうにかして下さい・・・

飛鳥田「あ!あ!帰んないで!」
馬島「まだ なんか?」
飛鳥田「んーと んーと あ!!そ・・・そうだ 
 馬島くんは オキテ破りの極悪人で 人間のクズ カス呼ばわりされても 勝てばいいんだよね?」
馬島「いや そ・・・そこまでは・・・」
飛鳥田「いい話があるんだよ」
馬島「ん?」

飛鳥田君、何か思いついたようです それにしても、「オキテ破りの極悪人」とか「人間のクズ カス」
って、強烈な言い回しです

(教室にて とても明るい内村がいた)
内村「先輩 指しましょう!! 平手で相手したげます」
角野「あ・・・ そ・・・ そう? 機嫌いいね」
内村「そりゃ そうですよぉ 今やアタシと言えば お城将棋で勝利し
 女流プロと知り合いの顧問がいて アマトップに勝った友達はいるし
 ギャア 負けた!!」
角野「そりゃあ 平手では勝てないでしょうね」
内村「変だな? 先輩を最初の踏み台にして ビクトリーロードを まい進するつもりだったのに」
角野「そ・・・か そりゃあ残念だね(^^;」
内村「む」
馬島「よぉ」
内村“ウマ 来たよ”
鳥山香“うっわー どの面下げて”

ここの内村さんと鳥山さんの顔、苦虫をかみ潰したような顔になってます
どの面下げて、ということですが、たぶんウマヅラ下げて来たんだと思います

馬島「昨日は先帰って 悪かったね 一局指してよ」
角野「飛鳥田?」
飛鳥田「まあ・・・ まあまあ いろいろあっても頼むよ 角野くん」
馬島「ともに全国目指す 仲間じゃないかぁ」
角野「チッ・・・」
(対局が始まった)

ファイル名:馬島vs角野 角頭歩戦法.kif
先手:馬島
後手:角野

▲7六歩
*馬島「一局指してよ」
*飛鳥田「いろいろあっても頼むよ 角野くん」
△3四歩
*角野「チッ・・・」
▲8六歩
*馬島「へへ」
*角野「!」
△8四歩
*角野「バカにしとるのかぁ!!」
▲2二角成 △同 銀 ▲7七桂
*馬島「へへ」
*(ここで後手が△8七角は、▲6五角で先手良しです)
△6二銀
*(この手では、△5四角もあるところです でも△6二銀は最も無難な対応です)
▲7八金 △6四歩 ▲6六歩 △6三銀 ▲6七金
*角野“なんだ これ? どういう作戦だ”
△7四歩 ▲5六金
*(ここで△6七角の打ち込みは、▲9八角で受かってます)
△7三桂 ▲6五歩 △同 歩 ▲同 桂
*角野“なんだよ こんな桂!”
△同 桂
*馬島“かかった!!ウホッ”
▲7三角
*角野「・・・」
*飛鳥田“あ~あ・・・”
*(しかし、実際の形勢はまだ互角のようです)

<第60話>
『平手初形図 最も弱いと思われる場所 角頭 その角頭を自ら突く!!
 当然相手はそこに襲い掛かるが 案に相違して簡単に攻略できない
 これが「角頭歩戦法」である
 この異形にして変格な戦法を有名にしたのは 誰あろう米長邦雄である』

馬島「へー ベイチョウさん?」
内村「こらこら 日本将棋連盟 現会長をなんて呼び方!! コメナガ会長です」
『パンパな知識で人を諭す女 内村』
馬島「へー そう読むの?」
角野「どっかから抗議きたら 全部あいつらのせいな」
飛鳥田「・・・」

角野「しかし・・・いいのか? こういうハメ手っぽいのより 基本手筋から教えたほうがよくないか?」
飛鳥田「先手の反対は?」
角野「後手?」
(飛鳥田、歩を持った)
角野「ふひょう おい いったい?」
飛鳥田「ちなみに馬島くんは・・・ こうて ほへい って読んでた ななろくほって」
角野「うわ・・・」
飛鳥田「でもそれって 馬島くんが真っ白いまま なんだと思う
 どんな考えにも染まってないなら ハメ手でもなんでもいいから 
 興味を持ってくれるところから 取り掛かったらどうかな・・・ってね」

(本を持って角頭歩戦法を調べる馬島)
馬島「おー結構 面白いじゃん 角頭歩戦法」

飛鳥田「馬島くんなら 気に入りそうだったし いい読みでしょ? 本筋はいずれ武藤先生に頼むよ
 あ 時計の使い方も 教えなきゃ」
角野“ホント よく粘るな こいつ・・・”

角野くん、感心していますね

(その日の夜、馬島、自宅でパソコンを使って、角頭歩戦法の棋譜を調べている)
馬島「おお 出てくる出てくる 意外」

(次の日、部活で対局する馬島と角野)
ズリィッ
角野“なんちゅうひどい手つき しかし やられた
 こいつ・・・ 角頭歩の研究してきた?”
(武藤先生の指導を受ける馬島)
馬島「あれ? あんたら相手だとすぐ 引っかかってくれるのに 先生だと うまくいかないや」
角野「やかまし」

角野“こいつなりに 飛鳥田に応えようと しているんかな・・・?”
『ともあれ県大会は3日後だ』

いよいよ迫った県大会! はたして、馬島君はまじめになってくれるのか?
そろそろ、こっちにも我慢の限界が・・・(^^; 連載は週刊将棋でやってます!
(笑え、ゼッフィーロ 名場面集といいつつ、もうダイジェストじゃなくなってますが  ひとまず 完)